人の第一印象は、多くが見た目であることは言うまでもないのですが、仮にそれが良くとも、
その人の体臭が相手にとって不快なものであれば、もう「全否定」されるようになります。
それだけ、体臭は人の本能を刺激するものなので、スムーズな社会生活を送る上で、
十分に気を付けなければいけないことだと思います。
体臭の原因は、おもに3つあり、
①皮脂線や汗腺から分泌されたものを菌が代謝して発生
②皮脂線や汗腺で酸化が起きていることにより発生
③腸内腐敗による腐敗物質の発生
※皮脂腺は皮脂を分泌するところで、汗腺は汗を分泌するところ。
※汗腺は、全身にあるエクリン腺と、脇や性器にあるアポクリン腺の2つある。
※腸内腐敗物質は、アンモニア、インドール、スカトール、硫化水素など。
よく、臭いの強いものを食べると、体臭の原因となると言われることもありますが、
それは一時的であり、体臭の根本的原因ではありません。
※臭いの強い食べものはむしろ抗酸化能が強いものが多いため。
体臭を促すのは、やはり普段の食生活と生活習慣です。
具体的には、
- アルコールの習慣
- 喫煙の習慣
- ストレス過多や慢性疲労
- 精製炭水化物
- 悪い油脂の摂りすぎ
- 加工食品の食べ過ぎ
- 野菜・フルーツをあまり食べない
- カロリー摂取過剰
- 運動不足
- 遺伝的な体質
もちろん、加齢とともに、体臭のリスクは上がりますが、食生活や生活習慣が整っていれば、
歳に関係なく、体臭はさほど出てきません。
今回の結論、「体臭は食事で消す」ということになります。
2016年のオーストラリアの研究では、フルーツと野菜の摂取が多いと、汗の量とは関係なく、
より心地よい香りの汗であった、ということを報告しています。
また、炭水化物の摂取が多いほど、不快な臭いの汗をかきやすいということも発表しています。
ここでいう、炭水化物とは、精製された炭水化物(小麦、砂糖など)を中心に思い浮かべると
いいでしょう。
2006年のチェコ共和国の研究では、肉食が体臭の原因となることが多く、
非肉食(卵、大豆、乳製品はOK)のほうが、より心地よい臭いで、体臭とならない
ことを報告しています。
では、お肉はあまり食べないほうがいいのか?となりますが、お肉には、タンパク質以外に、
ビタミン、ミネラル、カルニチンなどが豊富なため、「体臭の視点」以外はとても重要な食品です。
お肉を食べるうえで重要なことは、「野菜と一緒に食べることで腸内腐敗を防ぐ」
ということになるでしょう。つまり、お肉を食べるときは必ず、野菜も多く食べる、
これが体臭を抑制する秘訣です。
さて、ここで具体的に、体臭を抑制する、栄養素やおすすめの食材を紹介します。
①ビタミンC、ビタミンE体に酸化ストレスが強いと、汗腺や皮脂腺の部分が酸化していき、
臭いの原因となります。体内の酸化を止めるものはいくつかありますが、
まずビタミンCとビタミンEです。
これらは相乗効果があるため、両方摂ることを意識してください。
特に夏はビタミンC食品の多い季節です。
赤ピーマン、黄ピーマン、緑ピーマン、モロヘイヤ、ゴーヤ、キウイ、パパイヤ、海苔、ゆず、
パセリなどいろいろ食べていきましょう。
②ショウガやターメリック(クルクミン)
ショウガやターメリックなどの根茎部は、抗酸化能がとても強いものが多く、これらは体臭を
抑える作用に期待できます。
また、腸内環境も良好にしてくれるので、腐敗を抑える食材ともいえるでしょう。
③緑茶緑茶の抗酸化能もとても強く、また消臭効果として、昔から利用されてきました。
同時に、私たちの体臭も消してくれることに貢献します。
④クエン酸クエン酸は私たちの体をアルカリに保つことに貢献する食材です。
クエン酸の多い食材として、柑橘類(カボス、ライムなど)や梅干し
などがあげられます。積極的に摂りましょう。
⑤発酵食品
発酵食品は腸内腐敗を防ぐのにもっとも効果的な食品です。特におすすめは、
糀、味噌、豆乳ヨーグルト、納豆です。日々のこうした発酵食品の摂取は
健康な体作りのための第一歩といえます。
⑥スパイスやハーブ
スパイスやハーブ食材は抗酸化能力がとても高いため、どれも消臭効果を発揮します。
もちろん、スパイスそのものは香りの強いものが多いため、
むしろ臭いの原因となることがありますが、それが嫌な臭いでない限り、
結果として抗酸化を発揮しますので、不快な体臭を抑えてくれます。
ハーブも消臭効果の強いものが多く、料理やハーブティーとして利用していきましょう。
⑦グルタチオン食材やオルニチン食材
体臭は、肝機能の低下によっても、発生します。
肝機能が弱ると、解毒機能が低下し、有害成分が再び、腸肝循環により、再吸収され、全身にまわり
体臭の原因となります。
そこで、おすすめなのが、グルタチオン食材やオルニチン食材です。オルニチン食材は
やはり「シジミ」です。いまちょうど旬入りですので、シジミ汁にして、身も一緒に
食べていきましょう。グルタチオン食材はこちらを参考にしてください。
他にも、タンニンの多い食材、イソフラボンの多い食材、セサミノールが含まれるゴマ、
アントシアニンの多いブルーベリー、オリゴ糖などもお勧めです。
普段の食生活を見直し、まずは食材に目を向けていきましょう。
アルコールの飲みすぎにも注意してくださいね。
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