ガス腹とは、おならやげっぷなど体外に排出されるはずのガスが腸管内に停滞する状態のことを
いいます。
※医学的な専門用語ではありませんが、分かりやすくこう呼ばれています。
この原因として、
・食事中のお喋りや早食いなどで空気が大量に流れ込んでいる
・腸内細菌バランスが悪く、異常発酵が起きている
・SIBO(小腸内細菌異常増殖症)により水素ガスやメタンガスが大量発生
・ぜん動運動がうまく働かず、ガスを肛門までうまく運べない
・下がり腸、ねじれ腸
・運動不足
などが考えられています。
では、ここでセルフチェックしてみましょう。
まず、左手をピース(チョキ)の形にして、その人差し指と中指をくっつけます。
そして、くっつけた人差し指と中指を、お腹のはりのあるところに、軽く充てます。
その上(左手のチョキの上)から、今度は右手の人差し指で軽くたたいて、
音を聞きましょう。
ポンポンと響くような音であれば、ガス腹の可能性が高いです。
ボンボンやボヨンボヨンのような鈍い音なら便がたまっていたり、内臓脂肪が多いことが原因
でしょう。ガス腹の症状として、
「お腹がはって結構痛む」
「ゴロゴロと音がよく鳴る」
「無意識におならが出る」
などがあります。
しかし、下記のことが無いことを確認した上で、ようやくガス腹の可能性かも、
ということになります。
・便秘(ガスではなく便のたまりによりお腹が張る)
・肥満や内臓脂肪で腹部膨満感
・腹水(ガンや肝臓疾患の影響)
・前立腺肥大によって膀胱に尿がたまってしまう
これらがすべて否定されて、はじめてガス腹を疑います。
※重症な方は、必ず、医療機関で受診してくださいね。
ガス腹の対策を簡単にまとめていきます。
①よく噛む&ゆっくり食べる
ガス腹の方の多くが、よく噛まずに、未消化物がそのまま腸に流れ込んでしまい、
そこで異常発酵が起きています。よって、まずはよく噛みましょう。
ひと口、最低30回が理想です。そうすることで、腸での消化吸収がスムーズにいき、
ガスの発生が軽減されます。
また、早食いは、空気を取り込んでしまう原因になります。ゆっくり食べて、
食事中はお喋りしすぎないようにしましょう。
②小麦食品を控える
小麦食品はガス腹の原因となりやすいです。
パン、麺類、餃子、欧風カレールー、クッキー、ケーキなどの小麦食品はしばらく控えましょう。
③梅干しを食べる
梅干しの習慣化(1日1~2個)は、ガス腹対策に効果的です。梅干しは消化液の分泌を促し、
また抗菌作用を発揮するため、ガスの発生を止めやすくしてくれます。
④大根を食べる
ガス腹の人は、豆類(未発酵のもの)を食べると膨満感になりやすいのですが、
「大根」などは逆に効果的なことが多いです。
生の大根サラダよりは、よく似た大根や、すりおろした大根が良いです。
ぜひ、お試しください。
また、大根の葉っぱの部分も栄養価が高いので、捨てずに食べてくださいね。
⑤レジスタントスターチ
ガス腹の人は、葉物野菜などの食物繊維を多くとると、
かえって悪化したり、腸に詰まったりする傾向にあります。
そこでお勧めなのが、レジスタントスターチです。レジスタントスターチは
デンプン質が冷えたときにできる、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を
合わせたような性質を持つ、難消化性デンプンです。
これはガス腹の人に効果的です。
すりおろした長芋、いったん加熱して冷ましたサツマイモ、冷ました小豆煮、
冷ましたお米ご飯などがお勧めです。ただし、いずれも少量から始めてくださいね。
⑥加熱したキャベツ
ガス腹の人は生サラダのキャベツは合わないことが多いですが、湯通しした加熱のキャベツには
効果てきめんです。ぜひ、少量からお試しください。
⑦アボカド
アボカドは野菜のイメージが強いですが、果実になります。
そのため、すじばった繊維質が少なく、水溶性食物繊維が豊富ですので、ガス腹の人によく合います。
⑧ぬるぬる・ねばねば系
長芋、なめこ、おかわかめ、メカブ、もずく、納豆などの「ぬるぬる・ねばねば系」はガス腹の人に
よく合います。胃腸粘膜保護の効果も期待できますので、ぜひお試しください。
豆類でも、納豆や味噌のように発酵されたものであれば、ガス腹の人にも大した影響がないことが
多いです。
※合わない場合は、中断しましょう。
⑨酢ショウガ
お酢はガス腹の人にとても効果的で、またショウガはガス腹の軽減に働きます。
そこで、酢ショウガを試してみてください。胃腸機能の強化にもつながり、一石二鳥です。
⑩腸もみ
最後に、腸もみです。日本人は欧米人と違って、ねじれ腸・下がり腸が多いと言われています。
その点、腸もみは効果的で、ガス腹の解決になることでしょう。
書籍やネットなどで調べてみてください。また、腸もみの専門家に相談してみましょう。
私もガス腹で、悩んでましたが、腸もみはせずに、お食事で現在は腸スッキリです♪
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