ミョウガの健康効果

ミョウガは大人の食べ物って感じがします。子どもの頃は食べたいとも思いませんでしたが、

不思議と、年を重ねるにつれ、食べたいなぁと思うようになります。

大人になって、妙に美味しく感じるので、おそらく、身体が欲しているのでしょう。

ミョウガは、薬味として古来より利用されてきています。

実は、ショウガ科ショウガ属なので、ショウガの仲間といっていいでしょう。

市販されているミョウガは、花ミョウガの部分を指します。

そして、春のミョウガの新芽の長い部分を「ミョウガダケ」と言い、これも3月~5月ぐらいに

販売されています。(スーパーや八百屋さんでもたまに見かけます)

(これも美味しいんですよ~。)

ミョウガには独特の香りがありますが、これは精油成分で、α-ピネン、β-ピネン、β-フェランドレン

などがあります。これらの精油成分には、血液の循環を良くする作用があります。

特に、α-ピネンには、胃粘膜保護、食欲増進、消化促進効も認められています。

ミョウガの紅色の成分はマルビジンというアントシアニンの一種です。

ミョウガの辛味は、ミョウガジオール、ミョウガトリオールという成分です。

これらは、強い抗菌作用があり、さらに感染症予防に効果的です。

ミョウガは学術的には、Zingiber miogaやJapanese Gingerと呼ばれており、

実は健康効果があるということで、たくさんのエビデンスが発表されています。

2016年の韓国の研究では、ミョウガには、肥満マウスに対して、体重増加を軽減し、

インスリン抵抗性を改善し、そして肝臓における過剰な糖新生を減少させた

ということを発表しています。(Exp Ther Med. 2016 Jul; 12(1): 369-376)

2014年の基礎研究でも、ミョウガは、記憶力と認知機能を改善できるということが判明しました。

(J Korean Soc Food Sci Nutr. 2014;43:1519-1526)

ほかにも、

・抗炎症作用

・抗ガン作用

・抗菌作用

・抗血小板凝集作用(抗血栓)

・抗肥満作用

・脂肪肝の抑制

などが報告されています。中国などの伝統医学では、咳止め、リウマチ薬、虫刺され緩和、

目の炎症止め、などに使用されてきています。

さて、このように多岐にわたる作用のあるミョウガですが、実はなぜかここ日本だけ、

「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」という俗説がありました。しかし、

ミョウガを食べることによって記憶に対して悪影響があるという根拠は全くなく、

栄養学的にそのような成分は含まれていません。

むしろ、ミョウガの成分には記憶力、認知機能、集中力を増す効果があります。

ミョウガは、冷や汁の具にも美味しいですし、酢の物の具に、冷やっこの薬味に、

またはみそ汁の具でも美味しいです。ぬか漬けの具としても人気ですね。

まぁ、とにかく刻んで入れれば、どんな料理のトッピングでも合います!

熊本県の宇城の八代ではミョウガの葉っぱを使っての、「みょうがまんじゅう」というのがあり、

今でもあるそうです。ミョウガの葉で包み蒸したものだそうで、「皮はぎまんじゅう」とも

呼ばれています。私は食べたことが無いので、いつか食べてみたいです。

ミョウガの旬は夏と秋であり、夏ミョウガと秋ミョウガにわかれます。

秋ミョウガは秋を告げる食材としても知られており、これが入荷するといよいよ秋の訪れを感じますね。

秋ミョウガは夏のものよりも大きく、香りがいいです。そして、えぐみも少なくなっています。

ぜひ、食べてくださいね。

コメント