いちじくの健康効果

いちじくを店頭で見つけたので、購入させていただきました。

世界で多く研究されているフルーツの一つです。

ポイントとは、下記の3つです!。

・便通が良くなる

・消化酵素が多く含む

・皮に抗酸化成分(アントシアニンなど)が多い

※ドライいちじくでも同様の効果あり。

アメリカの研究では、ドライいちじく40gを食べた後、血中の抗酸化能が大幅に上昇したということを発表しています。(J Am Coll Nutr. 2005 Feb;24(1):44-50)

2013年インドによる、いちじくの効果をまとめたレビュー論文では、アーユルヴェーダなどの伝統医学

で、胃腸の病気、尿路感染症などさまざまな病気に使われていたと発表しています。

特に、いちじくに含まれる「ルテオリン」というフラボノイドの一種が、尿酸値の上昇を抑えたり、

痛風の予防に効果があります。

いちじくには、これ以外にも、そばで有名なルチンや、クロロゲン酸なども多く、含まれています。

海外では、いちじくは便秘解消に良いということで民間療法に用いられています。

2012年韓国の研究では、便秘症のラットに、イチジクを与えると、便秘の改善効果が見られています。

(Food Chem Toxicol. 2012 Mar;50(3-4):895-902)

ヒトの臨床研究でも、慢性的な便秘をもった女性20人の試験では、いちじくを食べてもらうと、

便の回数が増加し、排便時間が短縮され、腹痛も改善されたことを発表しています。

(FASEB J 24(Meeting Abstract Supplement):lb348)

ほか、動物実験でも、潰瘍性大腸炎のラットにいちじくを与えると、その症状である胃腸障害から回復しています。(J Ethnopharmacol . 2018 Oct 5;224:242-249)

過敏性腸症候群 (IBS) の患者 150 人の研究では、ドライいちじく 4 個 (45 グラム) を 1 日 2 回摂取

すると、腹痛、膨満感、便秘などの症状が大幅に減少したと発表しています。

(Explore (NY) . 2019 May-Jun;15(3):198-205)

また、80 人を対象とした研究でも、約10オンス (300 グラム) のいちじくペーストを8週間補給

すると、便秘が大幅に減少していたことがわかりました。

(Asia Pac J Clin Nutr. 2016;25(3):487-96)

いちじくには、タンパク質を分解する酵素である、フィシンを多く含みます。

よく、ヨーロッパの料理で、ハムといちじく、チーズといちじくの組み合わせが出てきますが、

これは食味の相性だけでなく、いちじくにはこうした消化酵素があるため、合理的な組み合わせといえるでしょう。

食べ物に含まれる消化酵素は、消化のサポートだけでなく、胃腸機能も良くしてくれますので、

オススメなのです。いちじくは、血管の健康にも役立ちます。

2017年のパキスタンの研究では、高血圧ラットにいちじくを与えると、降圧作用が見られています。

(Pharm Biol. 2017 Dec;55(1):1047-1053)

いちじくには抗ガン活性もあるという報告があります。2019年のチュニジアの研究では、

いちじくの皮、果肉、葉、ラテックス抽出物などに抗ガン活性があることがわかっています。

(Cell Mol Biol (Noisy-le-grand) . 2019 Jul 31;65(6):6-11)

特に、結腸がん、乳がん、子宮頸がん、肝がんなど試験管研究では、活性があるようです。

(特に、いちじくの葉に抗ガン活性があります)

最後に、いちじくの抗酸化成分ですが、先述したように、アントシアニン、クロロゲン酸、ルチン、

ケルセチン、カテキンなどを含んでいますが、中でも、「皮の部分」に多く含まれています。

(International Journal of Food Properties Volume 18, 2015 – Issue 3)

よって、皮を良く洗って、皮ごと、きちんと食べることをお勧めします。

案外、皮を一緒に食べても、違和感ないです。フレンチ料理屋さんなんかでは、

ハムと一緒に皮のついたいちじくのカットが出ることが多いです。

イチジクはクワ科イチジク属です。

原産は、アラビア半島南部とされ、地中海周辺で広まったフルーツです。

ヨルダン渓谷の新石器時代の遺跡からイチジクの炭化した遺物が発見されています。

栽培されたのは1万年以上前からのようです。日本には長崎に17世紀初めに伝わっています。

イチジクは、日本では生食が多いですが、海外ではドライフルーツ(乾燥いちじく)や、

お菓子や料理の材料にされることが多いです。

海外のドライいちじくはスルミナ種などの果皮の白い品種が利用されています。

栄養素として、おもうほど、カロテノイドやビタミンCは多くありません。

食物繊維、カリウムを多く含むのが特徴でしょう。ドライいちじくになると

一挙に栄養価が増します。いちじくは、実は聖書にも出てくる神聖な果実です。

旧約聖書でアダムとイブが食べた禁断の果実は「りんご」ではなく「いちじく」だったのでは

と言われるほどです。

多くの人を魅了してきた理由がなんだか分かる気がします。

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