小豆(あずき)の健康効果

日本人にとっては馴染みのある小豆は、実は健康効果も高いんです!

健康的に食べる方法も併せてご紹介します。

■小豆の基本情報

  • マメ科ササゲ属で、東アジア原産。
  • あずきと言う読み方は、大和言葉(和名)であると考えられている。
  • 日本では縄文時代から栽培されており、古事記にも小豆に関する記述がある。
  • 赤い色が魔力を持っていると考えられ、魔除けや汚れ払いなどに用いられていた。
  • 煮ると出る泡はサポニンと呼ばれ、抗酸化作用がある。
  • 中国では、利尿剤、解毒剤、脚気(B1欠乏症)改善として小豆が使用されていた。
  • 糖尿病の予防や治療にも小豆が使われていた。

■小豆の栄養価

・抗酸化能力が高く、抗酸化力が高い食材20個を比較した海外の調査では、3位が金時豆、2位がワイルドブルーベリー、1位が小豆だった。

【乾燥小豆100gあたりの栄養価】

  • 食物繊維 15.3g
  • カリウム 1300mg
  • カルシウム 70mg
  • マグネシウム 130mg
  • 鉄 5.5mg
  • 亜鉛2.4mg

その他、タンパク質やα-リノレン酸なども含まれており、とても優秀!

【ゆであずきの栄養価】

  • 食物繊維 12.1g
  • カリウム 430mg
  • カルシウム 27mg
  • マグネシウム 43mg
  • 鉄 1.6mg

茹でると栄養価は落ちるが、元々が高いのでゆであずきでも十分です。小豆1gあたりに3.73mg

ポリフェノールが含まれており、とても高い。

あん加工した場合のポリフェノール量は、ゆであずきが1/2~1/3、つぶあん1/3~1/4、こしあん1/6~1/8になるり、アントシアニンはこしあんより粒あんが多い。

■小豆に関する研究

・糖尿病のラットに小豆を食べさせると症状が緩和し、中でも糖尿病性腎症(腎臓障害)に対して効果が高かったと言う研究論文がある。

・2016年ブラジルの研究では、慢性腎臓病を持ったマウスに小豆を食べさせたところ、腎臓病の指標であるクレアチニンのレベルが下がり、空腹時血糖、中性脂肪、尿酸値も下がったと発表。

・高脂肪食を与え肥満になったマウスに小豆を与えたところ、炎症マーカーが下がった。

・糖尿病のマウスに小豆を与えたところ、インスリン抵抗性の指数が改善した。

・小豆の抽出物により糖尿病ラットの耐糖能異常が改善した。

・小豆に含まれる多糖類(食物繊維)が中性脂肪や空腹時血糖を大幅に下げる効果がある。

・脂質異常症のラットに小豆ペーストを与えると内臓脂肪の蓄積が減り、血中の脂質レベルが下がった。

・高コレステロール血症のマウスに小豆ポリフェノールを2週間与えると、動脈硬化指数が下がった。

・人に対しても研究がされており、8週間小豆を食べた人はコレステロールが下がった。

・筋肉が萎縮しているマウスに小豆の成分を与えると、握力や運動持久力の改善、筋繊維の面積増加などの変化があった。加齢と共に筋肉を分解する遺伝子が高くなるが、その発現を減少させる可能性があると考えられる。

・小豆の成分は、アルツハイマーなどの原因になるアミロイドβを減少させる効果があり、認知症予防に効果があるとされる。

・鬱症状の緩和にも役立ったと言う報告がある。

■おすすめの食べ方

一般的に、あんこやお饅頭などの、お砂糖を使った甘味のイメージが強い小豆ですが、工夫をすることで、お砂糖を使わずに美味しくいただけます。

・小豆とカボチャを煮込んだ「小豆のいとこ煮」(小豆はカロテノイドが少ないので、カボチャでそれを補うことができます!)

・お餅の代わりにもち麦を入れたもち麦ぜんざいもおすすめ。

・甘味として食べる場合は、ラカントSやエリスリトールなどを砂糖の代用にしてみてください。

コメント