白髪予防の栄養

白髪の最大の原因は栄養不足

白髪の悩み、歳を重ねると多くの人の悩みです。

白髪の原因はさまざまで、下記のことがあげられます。

  • 栄養不足
  • 慢性炎症
  • 紫外線による、頭皮の乾燥、細胞老化、皮脂酸化。
  • 喫煙
  • アルコール
  • 精神ストレス
  • 酸化ストレス
  • むくみ
  • 肥満

2020年ハーバード大学の研究で、ストレスで交感神経が過敏になるとノルアドレナリンが大量につくられます。このノルアドレナリンが、毛が生え変わる時にメラノサイトを生み出す色素幹細胞を過度に働かせることで、色素が枯渇して白髪を増加させてしまうと報告しています。

白髪では、ストレスによる血流不足も原因で、自律神経において交感神経が優位になれば、身体は緊張し血管は収縮します。毛細血管までもが収縮した状態だと頭皮の血流が滞り酸素や栄養分などが毛根に届きにくくなり白髪が増える可能性もあります。それでは、副交感神経が優位になれば良いのか・・・日中働いている時は、交感神経が優位になり、夕方位から副交感神経が優位になるように、自然に入れ替わるバランスの整った状態からが、血液が円滑に流れるのでしょう。

ですが、最大の原因は栄養不足です。これは様々な研究で報告されていて、栄養の中でも特にミネラルとの関係が多く指摘されています。よく言われているのが銅不足。銅は、メラニン色素(=黒色)を作る酵素チロシナーゼを活性化するのに必要。しかし、日本人で銅不足という人はそこまで多くなく、銅過剰の人が多い印象です。例えば、亜鉛サプリを大量に摂取している人は、極端に銅が減少することもあり、鉄サプリでも同様のケースがあります。銅が多く含まれる食品は、レバー、シャコ、ホタルイカ、桜エビ、アンコウの肝、牡蠣、魚卵、豆味噌、納豆、ココア、ナッツ類、胡麻、きな粉、海苔、レンズ豆、スピルリナ等です。2016年の研究では、鉄の貯蔵量を示す血液項目のフェリチンが低値の場合、白髪が増えやすくなると報告しています。轍は髪の毛のメラニン形成に関わっているミネレルです。研究では、ヘモグロビン(=鉄の指標)よりも、フェリチン低値の方が白毛の多さと関係していると報告されています。

次にビタミンです。重要なのが、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、パントテン酸などのビタミンB群です。菜食主義のビーガンの食は、動物性を一切食べないのでB12が欠乏しやすく、白髪が多く肌は黒くなるという特徴的な見た目が現れます。胃腸の弱い人もB12不足になりやすいです。B12は吸収機構を胃の環境依存しているので、胃腸が弱いとB12食品を食べても不足してしますのです。研究では、B12が不足している人は、たいてい葉酸も不足しているということを報告しています。葉酸も重要なビタミンですが、胃の状態によって吸収が左右されます。日本人の6割ぐらいの人が葉酸を代謝する酵素の活性が弱いと報告されています。ビオチンは、髪の毛に含まれる主なたんぱく質ケラチンを合成するのに必要です。ビタミンB6も陰ながら白毛の予防になり、メラニンの減量となるチロシンを細胞に吸収させるのに必要です。パントテン酸も重要で、不足していると白髪になりやすく、パントテン酸を餌に混ぜだ実験では、正常の髪に戻りました。また、2013年の研究では、若白髪の人は、そうでない人に比べて血中ビタミンD濃度が低いと発表されています。おそらく毛包のメラニン合成に関わっているのでしょうか。毛根における活性酵素として、ビタミンEやカルテノイドも重要で、ビタミンCに比べて、これらの使用性成分は、脳に届きやすいので脂溶性ビタミンが多い食材をしっかり摂取することの大事ですね。次に油です。油の中でも特に重要なのが、オメガ3のEPAとDHAで、血流を良くしてくれます。白毛の人に多い特徴は血流不足です。いかに血流を増やすかがカギとなります。精製糖質(甘いものや小麦食品)、加工食品などをたくさん食べていれば高血糖になり血管を傷つけてしまい、血流が悪くなります。また、脱水やむくみも血流が悪くなります、この原因の多くは、低タンパク質と言われています。

髪の毛はケラチンと呼ばれる18種類のアミノ酸が結合してできたたんぱく質でできています。このアミノ酸の一つにチロシンが髪を黒くするミラニン色素の原料となります。色素細胞であるメラノサイトは、チロシナーゼという酵素によりチロシンを黒い色素に変化させますので、白髪の人は、原料であるチロシン食材も摂る必要があります。チロシンが不足すると甲状腺ホルモンや脳で働く神経伝達物質の分泌が減少し、代謝や活力が落ちたりうつ状態を引き起こすこともあります。チロシンはチーズや牛乳などの乳製品が有名ですが、これらを食べない人は、納豆、豆腐などの大豆食品、ちりめんじゃこ、アボカド、バナナ、タケノコ、魚卵、カツオ、アーモンド、ピーナッツ、鶏肉などを摂るようにしましょう。重度のチロシン不足の場合は、チロシンサプリを利用しても良いですが、取り過ぎはメラニンが過剰になり、かえってお肌のシミやそばかすを発生させやすくするという可能性があります。また、チロシンの取りすぎは、血圧の上昇を招くノルアドレナリン(イライラホルモン)を増加させるので十分注意して、食材から摂る様にするのがベストでしょう。

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