ナスの栄養価

ナスには栄養がないと聞くこともあるかもしれませんが、実は機能性が高い食材です。

■ナスの基本情報

・ナス科ナス属の野菜で、原産地はインド。

・紀元前には中国に伝わり、日本には奈良時代以前に伝来した。

・世界におけるナスの生産量1位は中国、2位インド、3位エジプト。

・平安時代の書物には栽培方法や漬物の作り方が記されている。

・江戸時代には促成栽培が開始されていた。

・出荷量が多いのは高知県、熊本県、群馬県。

■ナスの栄養価

・カリウム 220mg
・マグネシウム 17mg
・β−カロテン 100μg
・アントシアニン 30mg

・クロロゲン酸も多く含まれており、アントシアニンと共に抗酸化力を高めている。

・ナスには4種類アントシアニンが含まれており、そのうち90%を占めるのが「ナスニン」。

■抗酸化力

・デリカフーズがナスの種類ごとの抗酸化力を調査したところ、小茄子が最も抗酸化力が高かった。

千両ナスの抗酸化力を100とした場合
白ナス 70
赤茄子 40
加茂ナス 75
折戸ナス 80
絹かわなす 80
小茄子 240

・2005年の研究では、秋茄子と夏茄子の抗酸化力を比較すると、秋茄子の方が1.3倍高かった。

■ナスの健康効果

<高血糖の抑制>
・α-グルコシダーゼ阻害活性(糖質の吸収を緩やかにする)があり、ナスを食べると血糖値を上げにくくするとして研究されている。

・糖尿病予防効果が期待できるとして2021年の研究でまとめられている。

<高血圧の抑制>
・ナスは、高血圧の時に起こるレニン-アンジオテンシン経路が高まっている状態を阻害することできる。

・ナスの成分には血管を拡張する作用があり、高血圧を抑制することが期待できる。

<高脂血症の抑制>
・平均年齢43歳の高コレステロール血症の患者38人に5週間ナスを摂ってもらうと、中性脂肪や高コレステロールに良い影響が出た。

・41人の脂質異常症の人にナスを摂ってもらうと、中性脂肪とLDLコレステロールのレベルが下がったと報告された。

<ダイエット効果>
・97人の肥満の女性を対象にした研究で、4ヶ月間ナスのパウダーを13g摂取したグループは血液の中の抗酸化能力が高まり体脂肪が減少したと報告された。

<今後注目…抗がん作用>
・2022年中国の研究では、ナス科の野菜は結腸がん(大腸がん)に対して抗がん作用があると報告されている。
今後は抗がん作用がある食材として注目を集める可能性があります!

ナス科の野菜(ナイトシェード)にはアルカロイドが含まれており、アレルギー反応を起こす人が一部いらっしゃいます。
反応がある人は無理しないようにしてください。

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