ぶどうの栄養効果

9月頃から旬になるブドウは、実は長寿と関係していることがわかっています。

■ブドウの歴史

・1980年代、長寿が多いとされたウイグル族は、バランスの良い食事をとっており、年中ブドウを

食べていた(冬は、夏に獲れたものを干して、乾燥させたものを食べていた)。

・シルクロードは、東西の食文化が融合し、健康的な長寿食文化が作られ、ブドウをよく食べる地域

でもある。

・ヨーロッパブドウは、中国を経て日本に伝わった。

・世界で最も生産量が多いフルーツはブドウ。

・ブドウは、100g中15gが糖質で、優れた炭水化物であり、干しブドウは皮ごと食べるので食物繊維が

4.1gと高まる。

・一般的に、脂肪の摂取が多いと心血管疾患になりやすいと言われているが、脂肪の摂取が多い

フランスでは心血管疾患による死亡率が少ない(フレンチパラドックス)。

■ブドウに含まれるポリフェノール

・2010年、果肉、皮、種子のポリフェノール量を調査すると、種の部分に圧倒的に多く、種子77%、

果皮に22%、果肉に1%含まれていることがわかった。

・長寿地域では、皮も種も食べており、これらが全て取れるのは赤ワイン。

・ポリフェノールは熱に強いというメリットがあり、加熱しても壊れないため、アルコールが苦手な

方は料理で使うのがおすすめ。

■レスベラトロール

・「レスベラトロール」という女性ホルモンに似た働きのあるポリフェノールが、長寿に関わっている。

・女性は男性に比べて平均的に長生きで、心筋梗塞は3〜4割程度しか起こらないが、女性ホルモンが

低下すると心筋梗塞や脳卒中が増えてくることがわかっている。

・長寿遺伝子といわれるサーチュイン遺伝子を活性化させるのがレスベラトロールであり、動物実験で

は寿命を延長させることが報告されている。

・11人の健康な肥満男性に、150mgのレスベラトロールを30日間投与すると、インスリン抵抗性が

改善し、血圧が正常になり、肝機能障害のマーカーが低下した。

・2型糖尿病患者にレスベラトロールを10〜250mg投与すると、インスリン感受性が上がり、HbA1c

と血圧が低下した。

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