いちじくには様々な健康効果があり、世界中で研究が行われています。
■いちじくの基本情報
・クワ科イチジク属で、アラビア半島が原産。
・1万年以上前から栽培されており、日本には長崎に17世紀初めに伝わった。
・日本では生食が一般的だが、海外ではドライフルーツが多い。
・消化酵素が多い果実で、便通を整える効果があり、昔は腹薬と言われていた。
・旧約聖書でアダムとイブが食べた禁断の果実は、りんごではなくイチジクだったという説がある。
・中国では、乾燥した果実を生薬として、喉の痛みや痔の薬、慢性の下痢の治療、
乳の出をよくするなどに使われてきた。
・イチジクの皮を剥いた時に出てくる白い液体は「フィシン」というタンパク質分解酵素。
■いちじくの栄養価
生の栄養価はそれほど高くないが、ドライイチジクにすると一気に上がる。
カリウム 840mg(生の場合は170mg)
カルシウム 190mg
マグネシウム 67mg
鉄 1.7mg
・抗酸化力が高く、果糖を大量に摂ると血中の酸化ストレスが高まるが、乾燥イチジクをとった
場合は、抗酸化能力が上昇する。
・アミラーゼ(炭水化物を分解する酵素)、リパーゼ(脂肪を分解する酵素)も多い。
・イチジクには「ルテオリン」というフラボノイドが含まれており、尿酸値の低下、痛風の予防、
抗炎症作用、抗がん作用などがある。
■いちじくの健康効果
・2012年韓国の研究では、便秘症のラットにイチジクを与えると改善効果が見られたと報告された。
・慢性的な便秘の女性20人にイチジクを摂ってもらうと、便の回数が増加し、排便時間短縮、腹痛も
改善した。
・2018年の研究では、潰瘍性大腸炎のラットの餌にイチジクを混ぜたら、炎症が下がり、胃腸障害が
回復したと報告された。
・2019年アメリカの研究では、IBSである150人にドライイチジクを毎日4個食べてもらうと、
腹痛や便秘、膨満感が改善したことがわかった。
・2016年の研究では、80人を対象に1日300gのイチジクペーストを8週間摂ってもらうと、
便秘が大幅に改善したと報告された。
・2017年パキスタンの研究では、高血圧を発症しているラットの餌にイチジクを混ぜたら改善作用が
見られた。
・2019年チュニジアの研究では、イチジクの皮、果肉、葉っぱのいずれにも抗がん活性が見られ、
最も高かったのは葉っぱの部分だったことがわかった。
イチジクは皮ごと食べることをおすすめします。
残留農薬が気になるかもしれませんが、果実の中でも比較的、病害虫に強く、一般的に農薬を使用
しなくてもできるため、しっかり洗うことで問題ないでしょう。
また、ドライイチジクは小腹がすいた時におすすめです。
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