2023年6月16日に、「午前〇〇時までに摂る朝食は、糖尿病リスクを低下させる!」という、
とても興味深い研究が発表されています。
この研究は、スペインとフランスの共同によるもので、フランスのNutriNet-Santé研究において
成人103,312人(女性79%)を対象に、食事の「頻度」と「タイミング」と2型糖尿病の発症率の
関連性を調べたものです。
結果、午前9時以降に朝食を食べる人は、午前8時より前に朝食を食べる人に比べて、
2型糖尿病を発症するリスクが59%増加するという衝撃的なものとなったのです。
(Int J Epidemiol . 2023 Jun 16;dyad081)
つまり、午前8時ぐらいまでには朝食を食べ終わるのが良いということです。
食事のタイミングが概日リズムや血糖値コントロールにとても重要な役割を果たすことは
過去の研究でもわかっていますが、食事のタイミングが2型糖尿病と関係を調査した研究は今回が
初めてです。
この研究者らの話では、午前9時以降に朝食を食べる人というのはどちらかというと、
午前9時台の朝食というよりは、朝食抜き(ブランチの人や、ランチからスタートの人)
の人を指しており、「朝食を抜くと、血糖値や脂質のコントロール、さらにはインスリンレベルに
影響を与えることが知られているからです」と述べています。
さらに、遅い夕食(午後10時以降)は糖尿病リスクを高めるが、頻回食(1日約5回食べる)では
糖尿病発症リスクがが低いということも指摘しています。
早めの朝食(午前 8 時前)と早めの夕食をとることが糖尿病予防になるようです。
日本の時間栄養学の先生は、朝食は遅くとも午前9時半までと研究で示しています。
しかし、早く食べれるのなら、やはり午前8時までか、午前8時過ぎには食べ終えるぐらいが
いいでしょうね。朝食の内容と時間の見直しをしてください。
最初はすぐに食べれないと思いますが、少量でも食べる癖をつけていけば、少しずつ体は慣れていき、
早い時間に朝食を食べれるようになりますので、ぜひお試しください。
ただし、夕食が遅いとなかなか難しいかもしれませんので、夕食も早めに食べる癖を少しずつつけて
いきましょう。
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