添加物・亜硝酸塩が死亡率を上げる

「食事からのリン酸塩の摂取量が多いほど、死亡率が上がる」という報告で、過去の研究をまとめた

論文です。(Nutrients 2023, 15(16), 3510)

まず、アメリカで販売されている食品メーカー上位による、パン、加工肉、加工食品の50%以上には、

リン酸塩添加物が含まれており、これはUSDA(米国農務省)の調査による総リン摂取量よりも

大幅に多く、つまりUSDAによる総リン酸塩摂取量は過小評価であると指摘しています。

添加物のリン酸塩は、無機リンであり、一般の食材にもともと含まれている有機リン化合物よりも、

圧倒的に吸収率が高く、90~100%の生体利用率があるのです。(有機リン化合物は10~40%程度)

そのため、習慣的なリン酸塩の摂取により、リン過剰となり、それによって、腎機能が低下したり、

心血管疾患のリスクが上がってしまうのです。

過去の研究では、インスタントラーメンの習慣的な摂取により、血清リン濃度が大幅に上昇してい

ます。(J Clin Biochem Nutr . 2021 Jan;68(1):78-85)

リン酸塩で加工されたソーセージなどの加工肉の摂取量が多いと、フィンランド人中年層の

頸動脈内膜が厚くなる(プラーク)ということが指摘されています。

(Nutr Res . 2017 Jan;37:58-66)

天然リンと比較しても、添加物のリン酸塩はHDLコレステロールの低下と関係していました。

(Nutrients 2022, 14(9), 1738)

また、今回の新しい研究では、リン酸塩の摂りすぎが、副甲状腺ホルモンの放出を促進し、

さらに老化の原因となるFGF23の放出も促進され、骨は溶け、心血管や腎臓に悪影響を及ぼすことも

指摘しています。

また、食事によるリン酸塩の高摂取は、全死因死亡率を上昇させることも判明しました。

以上のように、食品添加物の中でも、リン酸塩は病気に直結しやすい悪玉物質です。

加工食品の摂りすぎには十分注意しましょう。

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