気候や気圧の変化で頭痛がする方はいらっしゃいますか?
今回は、そんな「偏頭痛(片頭痛)」についてお伝えします。
■意外と多い偏頭痛
・ある統計では、世界人口の最大15%が偏頭痛で苦しんでいると報告された。
・偏頭痛持ちの4分の3が女性と言われている。
・偏頭痛の原因はさまざまで、気圧、気温、湿度、強風や荒れた天気、太陽の眩しさや、カフェイン、
人工甘味料、グルタミンさん、硝酸塩、亜硝酸塩、亜硫酸塩、乳製品、揚げ物などがある。
■偏頭痛はなぜ起こる?
・2015年東海大学の研究では、偏頭痛持ちの人を追跡すると、標準大気圧1013hPaより6〜10hPa低下するだけでも偏頭痛を誘発することがわかった。
・脳の血管に急速な拡張が起きると偏頭痛が起きやすいため、普段から血管を拡張している状態の人は
偏頭痛が起きにくい。
・偏頭痛が女性に多い理由は、エストロゲンに末梢血管を広げる作用があるため。
・生理中はエストロゲンが減少するため、それに伴い血管が収縮し、セロトニンが減少すると血管収縮
が今度は弱まり、そして血管がぐっと広がると偏頭痛が起こる。
・更年期の時も女性ホルモンが急激に減少するため頭痛は増える。
・どうしても痛い時はお薬に頼るのが良いが、飲み続けるのは根本解決ではない。
→根本解決するには食事や栄養に気を付けること。
■偏頭痛に効果のある栄養素
<マグネシウム>
・偏頭痛持ちの患者さんにマグネシウムを摂ってもらうと改善したという報告は30年ほど前からある。
・1日最低でも350mg以上は摂る必要がある。
・ただしトータルバランスが大切で、特に女性は、鉄欠乏がある場合は改善すること。
<ビタミンB群>
・1998年からビタミンB2と偏頭痛に関する報告はいくつかあり、ビタミンB2のみで偏頭痛を改善する場合は1日200〜400mgが必要とされている。
・葉酸が偏頭痛を改善するという報告もある。
・頭痛の原因の1つであるホモシステイン(悪玉アミノ酸)を抑制するのがビタミンB群。
・葉酸やビタミンB12が少ないとホモシステインが増えやすいため、ビタミンB群を摂ることで偏頭痛の頻度が減る可能性がある。
<セロトニン>
・セロトニンは少なすぎても多すぎても偏頭痛の原因となるため、セロトニンを安定させることが大事。
・セロトニンを作るのに鉄とB6がまず必要で、セロトニンを分解するにはマグネシウムやビタミンB群が必要となる。
・血糖値の乱高下が起きると、細胞内のグルコースが減り頭痛が起こりやすいため、血糖コントロールが悪い人は偏頭痛が起こりやすいと言える。
その他に、カルニチン、αリポ酸、リチウムなども偏頭痛の改善との関係が報告されています。
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