睡眠不足は日中の活動に影響するのでとても重要です。
睡眠不足が続くと、記憶の機能を司る海馬を萎縮させることもわかっています。
■睡眠には栄養が関わっている
・ハーバード大学医学部の研究では、睡眠不足の人を調べると共通して、肥満、内臓脂肪が多い、ストレスがある、アルコールを良く飲むなどがあり、炎症が多い人ほど睡眠不足になりやすいこともわかっている。
・睡眠時にはアミロイドβ(脳のゴミのようなもの)をお掃除してくれる。
・大規模なメタ分析では、睡眠時間が短いと死亡リスクが12%上がり、長すぎ(夜7時間、昼にも2〜3時間など)の場合も30%上がることがわかっている。※厳密には個人差あり
・2019年アメリカの10年間の追跡調査では、睡眠時間が短い人は栄養不足(カルシウム、マグネシウム、ビタミンA、C、D、E、Kなど)が見られた。
・2011年ブラジルの研究では、約50人の食事と睡眠の関係を調査すると、夜遅い時間に夕食をとる人は睡眠の質が落ちることがわかった。
・2016年アメリカの研究では、高脂肪食の人は睡眠時間が短くなり、昼寝の時間が長くなりすぎる傾向にあることが報告された。
・2016年アメリカのコロンビア大学の研究では、エナジードリンクや砂糖入り飲料などが極端に多い食事をしていると、睡眠の質が下がり、夜間の目覚めが増え、深い眠りが減ると発表された。
・2015年鉄欠乏の約100人を調べると、正常な人よりも睡眠の質が悪かった。
・2012年イランの高齢者を対象にした研究では、マグネシウムをしっかり摂ったグループの方が睡眠時間が増え、質が高まり、メラトニン合成も増加したことがわかった。
・ラットにマグネシウム欠乏食を与えると、睡眠パターンに乱れがでた。
・北海道大学医学部の研究では、ビタミンB12を摂ることで、メラトニンが増え、睡眠の質が変わったと発表された。
■睡眠の質を高めるために減らすべきもの
・日中のカフェイン摂取量
・砂糖や甘味料
・グルタミン酸(特に加工食品由来)
・ブルーライト
・ストレス
・アルコール
・副腎疲労
■睡眠の質を高める栄養素
・女性は特に鉄欠乏を解消することが大切。
・低タンパクでないかどうかも意識する。
・ビタミンB群(特にB6はセロトニンとメラトニンの生成に関わる)
・メラトニンサプリも有効(ただし、セロトニンやメラトニン合成が弱い人が飲むと悪夢を見る可能性がある)
睡眠時間が短いことに慣れてしまうかもしれませんが、これは錯覚で、体が疲弊していることには変わりはありません。
栄養、生活リズムを見直して、改善していきましょう。
昼間に活動量(運動量)を増やすのも効果的です。
コメント