スパイスには薬理効果が高いものが多いです。日本でスパイスというと、辛いものとイメージして
しまう人が多いですが、スパイスは強い香味を持ち、食材を風味づけたり、着色したり、食欲増進
、消化吸収を助けたりする働きのあるものなど様々な効果があります。中でもターメリックは、
多くの薬効性があります。カレーの色はこのターメリックの黄色で色づけられていることが多く、
この色は、クルクミンという脂溶性の色素成分で素晴らしい薬効性を持ち、お料理に使うとコクが
増します。2022年3月11日、Nutrients誌に、クルクミンに関する研究が報告されました。
これは、シンガポール国立大学の研究で「クルクミン入りのカレーをよく食べる高齢者では、
認知機能がとても良いという報告です。この研究では、平均年齢65歳の2,734人を4.5年間追跡した
結果、クルクミン入りカレーをよく食べる高齢者は、脳神経の認知機能が向上したことを発表して
います。シンガポールのカレーは、ターメリック(クルクミン)、唐辛子、ココナッツ油、魚介類
をふんだんに使うという特徴があります。クルクミンは数多くの研究により、抗酸化作用、抗炎症作用
抗菌作用、抗ウイルス作用、効腫瘍作用、老化防止作用などが実証されています。
それもあって、栄養療法では、よく使用されています。特に腸の炎症を抑えるのに、クルクミン
サプリを利用することがあります。
しかし、クルクミンは、とても吸収力の低い成分です。脂溶性のために、油脂と同時に摂取する
必要があります。研究では、黒胡椒との相性がよく、同時に摂取すると吸収力が上がります。
また、クルクミンは神経の炎症を抑える働きがあることもわかっています。
クルクミンは、腸での吸収は低いのですが、血液脳関門は割と通りやすい為に脳神経まで届き、
アミロイドβやプラークを抑制したり、炎症を取り除く働きがあります。
ぜひ、ターメリック入りのスパイスカレーを作って食べてみよう🍛
コメント