「糖化」とは、食後の高血糖や、血中の有り余った糖分と、体内のタンパク質と結び付き細胞や組織を劣化させることです。このタンパク質が糖化してしまったものをAGEs(終末糖化産物)と言います。体内でAGEsが発生すると、AGEsは老化を促進し、なかなか代謝されずに長い間体内にとどまってしまうとい嫌な性質を持っています。そして、このAGEsがさまざまな下記のような病気の原因になっていると言われています。
・糖尿病
・動脈硬化
・腎機能低下や腎不全
・アルツハイマー病
・がん転移促進
AGEsの原因は主に2つです。
①内因性として高血糖 ②外因性として、揚げ物や焼き焦げ
①の内因性について、通常 AGEsの量=血糖値✖️持続時間という図式があります。つまり、血糖値が高くその時間が長いほど老化を促進するものです。特に精製された炭水化物(砂糖、果糖ブドウ糖液糖、精白穀物)を普段から多く摂取していると、体内でAGEsを作りやすいとされています。中でも「果糖」です。正確にいうなら、果糖ブドウ糖液糖の「果糖」です。食品から精製されて抽出された果糖(フルクトース)の約10倍の糖化力があります。しかも果糖は、血糖上昇になりずらいために見逃されやすいものなのです。果糖ブドウ糖液糖は、スポーツ飲料、醤油(添加されたもの)サラダドレッシング、加工食品、ポン酢などの調味料、スナック菓子、アイスクリーム、菓子パンなどにも良く使われていますので、知らずして多く摂取している方も多いです。このような精製糖質の過剰摂取は、AGEsを大量に作ることになり、身体をいつの間にか老化させる可能性があります。
フルーツは、確かに果糖を多く含むものもありますが、フルーツの成分はほとんどが水分であり、ビタミン、ミネラル、食物繊維、ファイロケミカルなどの有用な栄養素が多いことなどもあり、果糖による悪影響は見られ図、もしろ糖化を予防する食材となります。体内で有り余った糖や高血糖は、AGEsを増やす原因となりますので、このような内因性のAGFsには十分に注意しましょう。
②外因性について、外因性のAGEsとは、簡単に言えば、焼き焦げや揚げ物などに多く含まれるものです。例えば、同じ鶏肉でも調理によってAGEsスコアがかなり変わってきます。
・湯がく(水炊き) 957kU
・焼く 4,938kU
・唐揚げ 9,732kU
・オーブン丸焼き 18,520kU
この数値が高いほど老化物質が体内に入ってくるので、調理方法を見直さなければなりません。AGEsを考慮した理想の調理方法としては、煮る、蒸す、湯がくが良く、焼く、炒めるは、頻度を下げ、揚げることはごくたまにというのが良いです。
では、体内に溜まったAGEsはどうにもならないのか?そんなことはなく、体内にはAGEsを解毒する酵素の存在があります。AGEsが許容量を越えれば当然追いつかなくなってAGEsにやられてしまいます。そこで、AGEsを阻害する栄養素を摂ってサポートしていきましょう。具体的には下記を摂取しましょう。
・ビタミンC
・リコピン
・スルフォラファン
・緑茶(カテキン)
・ケルセチン
・ターメリック(クルクミン)
・レスベラトロール
・αリポ酸
・Nアセチルシステイン
・アスタキサンチン
・ビタミンE
・タウリン
・カルノシン
中でも、ビタミンC、リコピン、スルフォラファン、緑茶、クルクミンは覚えておいて下さい。
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