■りんごの歴史
・バラ科の果実で、旬は9月〜12月
・原産地中央アジアのカフカス山脈から天山山脈にかけて
・ヨーロッパでは4000年以上の栽培の歴史があり、ローマ時代にはいくつもの品種が存在していたよう
・日本へは平安時代か鎌倉時代に中国原産の和りんごと呼ばれる野生種が渡来し、今日のようなりんご(西洋りんご)が広まったのは明治以降とされている
・明治以降に本格的に導入され、その後各地で品種改良がされ栽培が盛んになった
・「林檎」の名前は、鳥を意味する「家禽」の「禽」の字に由来しており、果実が甘く林に鳥がたくさん集まったことから「林檎」と呼ばれるようになった
・イギリスの古いことわざに「寝る前にりんごを1個食べると医者の仕事がなくなる」とあるほど、健康効果が知られている
■りんごの特徴
・他の植物の成熟を早めるエチレンガスを発する
・冷蔵庫に入れる際はポリ袋に入れて口をしめた状態で保存するのが良い
・アボカドやキウイフルーツなどを追熟したい時はりんごと一緒にポリ袋に入れ冷蔵庫に入れると良い
・りんごの皮がベタベタするのはワックスではなく、ロウ質によるもので、水分の蒸発を防ぎ新鮮さを保つ効果がある
・11月後半から12月頃に出てくる “蜜入りりんご” の蜜の正体はソルビトールで、糖度が高いのは間違いないが、これ自体の甘さは実は砂糖の半分程度
・産地は、青森、長野、岩手、山形など
・カリウムや食物繊維が多い
・皮付きと皮なしの成分を比較すると、皮付きの方がビタミンEは4倍、ビタミンCは1.5倍、食物繊維の量もアップする
・ポリフェノールは皮の部分に多い
■りんごの健康効果
・2015年イタリアの研究:りんごにより血圧や、血中のコレステロールが下がり、高血圧の改善に期待ができる
・2019年米国ウエスタン・ステーツ大学の研究:りんごを食べると脳卒中のリスクが低下することが示された。りんごのスライスを1日25g食べるごとに脳卒中のリスクが9%減少した。
・2017年中国の研究:りんごを食べると2型糖尿病のリスクが18%減少することがわかった。1週間に1サービング(小鉢1皿程度)食べると、リスクが3%減少する可能性がある。
・りんごのポリフェノールの6割はプロシアニジン、その他にカテキン、クロロゲン酸、フロリジンなど
・フロリジンは、腸の糖の取り込みを減らすことができ、糖尿病を抑制する効果が期待されている
・臨床研究で、フロリジンの摂取が多くなれば血糖値が改善され、高レベルのフロリジンを消費すると、糖負荷の減少と2型糖尿病リスクが減少する可能性が見られた
→りんごは血糖コントロールに良い
・ブラジルの高コレステロール血症の肥満女性400人への介入試験:りんごを1日3回食べ、12週間後に再測定したところ、体重が平均1.2kg減少し、血糖値が下がった
→りんごは肥満対策に効果がある
・2015年イギリスの研究:りんごを食べると腸内細菌叢が良い方に変換され、肥満や2型糖尿病の予防に期待できると発表
・ドイツの高齢者を対象にした調査:フラボノイドの摂取量が多いと心血管疾患リスクを下げる効果があり、フラボノイドを何から摂取しているか調査したところりんごからが多かった
・オランダのロッテルダム研究:55歳以上の男女8000人を調べたところ、りんご由来のフラボノイド摂取量が多い人ほど心筋梗塞のリスクが低いことがわかった
・アイオワの3450人の閉経後女性を対象にした調査:りんごの摂取量が多い人ほど心血管疾患リスクが低かった
・りんごをよく食べる人は肺がんのリスクが減るなど、抗がん作用も発表されています
■切り方・食べ方!
・りんごのカット方法は、くし切りが一般的ですが、是非「スターカット」を試してみてください!
・「スターカット」とは、りんごを横にして輪切りにするカット方法で、切断面の中心の芯の部分が星形に見えることからついた呼び名です。
・スターカットにすることで、皮の部分が食べやすくなるだけでなく、廃棄する部分が減り無駄のない食べ方(SDGs)でもあります!
・ポリフェノールは皮の部分に多いので、よく洗って皮ごと食べてください!
・ラテックスアレルギー(りんご、キウイ、桃など)の方もいらっしゃるので注意してください。
・りんごジュースは繊維物がなく、血糖値を上げるフルーツジュースになってしまうので、是非りんごそのものを食べてください。
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