【糖質制限を勧めない理由】
長期で糖質制限を実行すると下記のような副作用があります。
・甲状腺機能低下症
・腸内環境の悪化
→ 糖質を抜くと同時に食物繊維の量も減り腸内環境の悪化につながります。
→ 悪玉菌が増え、腸内phが上昇します。
・そもそも日本人はケトン体が出づらい
→欧米人に比べ日本人はケトン体が出づらく低血糖症状が出現しやすくなります。また、体質ややり方によってケトン体が出づらい。
但し治療食として糖質制限をしなくてはいけない人が一部います。
予防的に健常者が糖質制限をすることはお勧めできません。
【糖質の定義】
「糖質=炭水化物」ではなく、糖質は炭水化物の一種です。
炭水化物=糖質+食物繊維です。
日本で広まっている炭水化物は、食物繊維がほとんど失われ精製された単純炭水化物になります。代表的なものに白米、小麦食品があります。
昔の人は精製する技術がなく、お米は貴重だったため、そこまでたくさんの白米は食べれませんでした。雑穀(ヒエ・キビ・アワ)、分づき米(玄米)を食べていました。
【控えた方が良い糖質】
・砂糖入り清涼飲料水
・精製炭水化物
・小麦製品全般
例えばパンには輸入小麦やポストハーベスト農薬が使用されている可能性があります。そしてパンは血糖値を上げやすく、油や砂糖も含まれているため一般的に白米より太りやすいです。
高血糖になり血中に余った糖が多過ぎると、脂肪になります。
【太とらない糖質の食べ方の2つのポイント】
①精製されていない複合炭水化物を選択する
(複合炭水化物=食物繊維が多く含まれている炭水化物)
例えば主食であれば基本的に白米ではなく全粒穀物を食べましょう。
もち麦や押し麦に関しては精製されていても食物繊維が十分にあるため、問題ありません。
ほか、雑穀、フルーツ、芋類、豆類、などをバランスよく食べることがポイント。
②糖質の吸収をいかに緩やかにするかがポイント
食べる順番を意識し、炭水化物を食べる前にサラダや小鉢、副菜などのおかずを食べることで血糖値の上昇が緩やかになります。
とはいえ、早食いに注意しましょう。早食いは、食べる順番をきちんとしていても、やはり高血糖を招きやすいです。
どうしても白米が食べたい方は、白米+αでもち麦などの雑穀を3〜5割入れましょう。
【日本の高齢者を対象に食事体型と認知症のリスクを研究】
認知症リスクが下がる食べ方としておかずの品目が多ければ多いほど認知症リスクが下がるという結果が報告されました。
おかずの品目が増えれば、栄養価がアップするのと、血糖値の上昇が緩やかになります。
【がん患者さんの食事指導】
私のカウンセリングにおいて、がん患者さんにケトジェニックダイエットをしてもらったとき、多くの人が
・継続できなかった
・血中のリンパ球が上昇しなかった
・炭水化物を食べている人の方が栄養状態がよかった
という結果になりました。
いかに炭水化物を上手に食べていくかが大切になります。
【まとめ】
・炭水化物と言われているもの全てが肥満の原因になるとは限らない。
・単純炭水化物を減らし、複合炭水化物を選択する。
・糖質は、免疫のエネルギーになり、肝臓の解毒のエネルギーにもなる。
・食べる順番(おかず→メイン→炭水化物)を意識する。
・早食いではなくよく噛んでゆっくり食べる。
・おかずの品目(野菜、豆、きのこなど) を増やす。
・加工食品や外食の食べ過ぎを控える。
炭水化物を味方にすることが重要になり、そのためには食べ方が重要です。
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